ブルゴーニュやボルドーなどの世界的に有名なワイン生産地を数多く抱えているフランスですが、実はワインの消費量が減り続けています。どれくらい減っているのか、どうして減っているのかについて、統計情報などを中心に調べてみました。
フランスのワイン消費量が減少している
WHOが調査した世界各国の1人当たりのワイン消費量によると、1990年に10リットルだったものが、2016年には7リットルを下回っています。1990年代には2割の急落を記録しており、2000年を迎えてやや回復したものの、その後は改めて下落傾向にあります。1990年と2016年を比較すると、3割の大幅な減少です。
1990年から2016年までの27年のうち前年よりも増加したのは8回で、2000年に1%に迫る上昇を見せたものの、全体的には下落傾向です。
フランスのアルコール消費量が減少している
フランスの人々はワインが嫌いになってしまったのでしょうか。
まず気になるのが、フランスのアルコール消費量なんですが、世界で第5位です。アルコール消費量のランキングと言えば、オセアニアの島国クック諸島が第1位であることが有名なデータですね。
フランスのワインを含むアルコール消費量の統計データです。
こちらも、やはり下落しています。フランスではアルコール飲料が全体的に好まれない状況になってきているようです。ワインの下落率が30%であるのに対して、アルコール全体では25%ですので、ワインの下落率の方が大きいですがアルコール全体のトレンドの影響を受けていることが分かります。
フランスのビール消費量もチェック
アルコール全体で減少しているのであれば、きっとこちらも減っているんだろうなぁと思いつつ、フランスのビールの消費量の推移を確認してみると、やはり右肩下がりのグラフでした。
まず、このグラフを見て、ビールの消費量も減っているなぁとは思うのですが、そんなことよりも興味を持ったのが消費量そのものです。
最新の2016年データで見ると、ワインが7リットル弱であるのに対して、ビールは2.2リットルほどです。フランス国民は、ビールの3倍以上ものワインを飲んでいるんですね。ワインの消費量については、フランスは世界第1位です。
フランスのワイン消費量まとめ
フランスでワインの消費量が減少している最も大きな理由は、フランス人のアルコール離れにあるようです。
アルコールの消費量が減少した理由には諸説ありますが、飲酒運転の取り締まりが強化されたことや、アルコール飲むことの弊害を訴えるネガティブキャンペーンが展開されたことなどが有力な説として挙げられています。
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